走って跳んで、泣いて怒って。そうかと思ったら陽気におどりだす。
この姿、我が家の2歳児そのものです。
「かいじゅうたちのいるところ」に出てくるかいじゅうたちも、そんな子供たちの内面を見ているよう。
見た目はちょっと恐い顔をしているけれど、楽しいことが大好きで甘えん坊でどこか愛らしい。
主人公のマックスの想像の世界が広がる、「かいじゅうたちのいるところ」。
子どもたちも、読み聞かせしている大人も、その独特の世界観にググっと引き込まれること間違いなしの人気作品です。
- かいじゅうたちのいるところってどんなお話?
- かいじゅうたちのいるところ おすすめの年齢は?
- かいじゅうたちのいるところ 読み聞かせるポイントは?
かいじゅうたちのいるところ
題名 | かいじゅうたちのいるところ |
作者 | モーリス・センダック |
出版社 | 冨山房 |
発売日 | 1975年 |
おすすめの年齢 | 2歳~ |
かいじゅうたちのいるところ あらすじ
お家のなかで大暴れして、お母さんに怒られたマックス。
寝室に放り込まれたところから物語は始まります。
いつもの寝室に、にょきにょきと木が生え始め、、どこからか波が押し寄せ、マックスは船に乗って出かけていきます。
1週間過ぎ、2週間過ぎ、1年と1日が過ぎたころに到着したのは「かいじゅうたちのいるところ」
マックスよりもずっと大きくて、歯をガチガチ鳴らす見た目はしっかり恐ろしいかいじゅうが何匹もマックスを待ち構えています。
マックスは怖がることもなくかいじゅう慣らしの魔法を使ってかいじゅうたちの王様になります。
森で遊んだり、歌ったり、踊ったり、、マックスとかいじゅうたちは楽しく大暴れ。
マックスの「やめー!」の合図でかいじゅうたちは眠りにつき、静かになるとふと、「誰かさん」のところに」帰りたくなったマックス。
こんなに仲良くなった王様のマックスが突然帰ると言い出し、かいじゅうたちはどうするのでしょう。
マックスは無事、誰かさんのところへ帰れるのでしょうか、、。
かいじゅうたちのいるところ 魅力
絵本「かいじゅうたちのいるところ」が一番最初に出来上がったのは1963年。
日本語に最初に翻訳されたときは、「いるいる おばけがすんでいる」という絵本だったそうです。
1975年に神宮輝夫さんによって「かいじゅうたちのいるところ」の翻訳が産まれ、そこから約100万部のベストセラーになっている大人気作品です。
原作はそんな昔からあるんだね。
マックスという主人公の男の子が出てくるのですがこの子がまさにこども代表!といっていいくらい喜怒哀楽の感情表現豊かな男の子。
楽しむときはおもいきり楽しむ。嫌なことや気に入らないことがあれば怒る!そして急にさみしくなっちゃう、、、。
そんなところが子どもたちの心に刺さるのでしょうね。
マックスと同じようにワクワクしながらお話を聞き、カッと目を見開いてかいじゅうたちを見つめ、物語の世界に夢中で入り込んでいる様子がよくわかります。
子どもたちのイメージする力、叱られた負の感情を自分の中で消化していくアイディア。そして帰るべきところにはしっかりとした安心感が感じられる。
こどもたちの中にある、さまざまな感情を揺さぶり刺激を与えてくれる絵本です。
保育士はこうやって読む!
ゆったりとした落ち着いた声で読み聞かせをします。
かいじゅうが出てくるからと言って、おどろおどろしく読む必要はありません。
静かな雰囲気がより、子どもたちのイメージ力を高めてくれます。
かいじゅうが出てきたところはちょっぴり声色を変えてスリルを出してもいいですね。
そこは子どもたちの反応を楽しんでください。
中に3ページ、かいじゅうたちとマックスが森で楽しんでいる描写があるのですが、そのページには文字がありません。
ゆっくりと絵と雰囲気を楽しむ時間です。
3歳から4歳になると、音のない世界を自分で想像して楽しめるかもしれませんが、2歳児さんには
「どんどこどんどこ」「ひゅっひゅっ」
など、雰囲気に合った効果音を入れてイメージの手助けをしてあげても良いと思います。
最後はやっぱりほっと安心できるよう、落ち着いた雰囲気で余韻を楽しみたい絵本です。
親子で、そっと寄り添いながら読み聞かせを楽しんでください。
かいじゅうたちのいるところ まとめ
あー!まるでかいじゅう
という子も、普段は物静かな子も、心のどこかにマックスみたいな喜怒哀楽を秘めています。
表現の方法はその子その子によって違いますが、マックスの思い切りの良さやわかりやすい気持ちの変化に心の奥がくすぐられ、このえほんに惹かれるのかもしれませんね。
見た目はちょっと恐そうなかいじゅうの表紙ですが、とても親しみやすいお話です。
ぜひ、手に取って読んでみてください。
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